
関東出張の合間に、茨城を西から東へ一日かけて駆け抜けた。
縁結びの大注連縄、日本三名園の竹林、太平洋に立つ海の鳥居。締めは北関東名物の爆弾ハンバーグ。
旅ログの取材として、笠間から大洗・結城までの動線をまるごと残しておきます。
朝いちばんに向かったのは、笠間市の「常陸国出雲大社」。
拝殿の軒に下がるのは、長さ16メートル・重さ6トンともいわれる大注連縄。藁の渦が頭上をふさぐように迫り、見上げると首が痛くなるほどの迫力です。
縁結びの神様として知られ、青空にわら色がよく映えます。出雲大社の系譜をひく社が、関東のこの地に鎮座しているのが面白い。
広い境内に人もまばらで、朝の澄んだ空気のなか、ゆっくり手を合わせてきました。
車を東へ走らせて、水戸の「偕楽園」へ。
金沢の兼六園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園のひとつで、入口には「日本遺産」の碑が立っています。梅で名高い園ですが、11月は青々とした孟宗竹の林が主役でした。
黒い木戸(好文亭表門)の先に、まっすぐ伸びる竹がトンネルをつくります。足元の玉砂利を踏む音と、さやさやと鳴る葉ずれの音だけが響く静けさ。
梅の時季とはまたちがう、しんと落ち着いた晩秋の庭でした。
お昼は海沿いの大洗まで足をのばして、「海のごはん家」で海鮮定食をいただきました。
厚みのあるマグロや白身、甘エビの刺身に、さくっと揚がったアジフライ。炊きたての白飯と味噌汁で、午前中歩いた体に潮の旨みがじんわりしみます。
港町らしい飾らない一膳が、午後への力になりました。
腹ごしらえのあとは、すぐ近くの「大洗磯前神社」へ。
海岸通りに面して、白い大鳥居が空に向かってそびえています。扁額には「大洗磯前神社」の文字。その奥に、社殿へと続く長い石段が伸びます。
石段を上がって振り返ると、鳥居ごしに太平洋が一面にひらけます。波打ち際の岩に立つ「神磯の鳥居」で名高い社だけあって、潮風と波の音に包まれる絶景でした。
海へ向かって祈る鳥居の構図は、ここでしか出会えない景色です。
日が暮れて、帰り道の結城市で「フライングガーデン」へ。
北関東のソウルフード、名物「爆弾ハンバーグ」です。鉄板の上で俵型のハンバーグを半分に切ると、肉汁がじゅわっと溢れ出します。
熱した鉄板に切り口を押し当てて、好みの焼き加減に仕上げる趣向。香ばしいガーリックチップとコーンの甘みが食欲をそそります。一日歩き回った締めに、これ以上ない一皿でした。
笠間の大注連縄から水戸の竹林、大洗の海、結城のハンバーグまで。茨城を西から東へ横断した、欲ばりな一日でした。
出張の合間に各地をつないだこの動線も、旅ログの取材記録として残しておきます。次に同じルートをたどる人の道しるべになればうれしいです。