
雨の安房へ、ノープランで|屋久島の初日は飛魚とスーパーの夕食から
「ノープランで来ました」。屋久島空港の観光案内所で、まずそう伝えました。
決めていたのは、翌日に島のコワーキングスペースで仕事をすること。それ以外は、着いてから考えるつもりでした。スタッフの方が相談に乗ってくださり、バス時刻表と島の地図を広げたところから、屋久島での滞在が具体的になっていきます。
2026年6月8日、島に入った日は雨。飛行機を乗り継ぐ長い朝から、安房の宿で惣菜を広げる夜までの記録です。
大阪の朝から、プロペラ機で島へ
屋久島へ向かう便は伊丹空港から。前夜は梅田にほど近い「ホテル関西」に泊まり、まだ薄暗いうちに宿を出ました。
大阪モノレールの高架の窓から、街明かりと遠い山並みが見えます。街が目覚め始める時間に、こちらはもう空港へ向かっていました。

伊丹から鹿児島へ飛び、そこで屋久島行きに乗り継ぎます。待ち時間はSKYCAFEでコーヒーを一杯。早起きした体に、温かいカップがしみわたりました。
次に乗るのは、小さなプロペラ機。翼の先に大きなプロペラがあり、その向こうには白い雲海が続きます。

やがて雲を抜けると、深い緑の島影が見えてきました。海を越えてきた先も、しっとりと雲をまとっています。昼前に屋久島空港へ降り立つと、しとしとと雨が降っていました。
時刻表をもらって、路線バスで安房へ
到着した空港で、観光案内所を訪ねます。行き先も宿もこれからという相談に、スタッフの方は親身に応じてくださいました。

「安房まで行けば泊まれますよ」。それから、新札はバスで両替できないことも。地図だけでは分からない、今から動くための情報がありがたい。
この日はレンタカーを使わず、路線バスで安房へ。教わったとおり、「警察署前」で降りました。初めての島で、停留所の名前がひとつ分かるだけでも、次の一歩を決められます。
かもがわで、飛魚の定食を
昼ごはんは、島の方に教わった「レストランかもがわ」へ。壁のメニューには飛魚のから揚げ定食、焼き魚定食、「島の海の幸」のお刺身定食が並んでいました。

食卓に届いたのは、飛魚の開きの塩焼きと、つやつやの刺身がそろった定食です。

飛魚は身がしまっていて、ほんのり甘い。焼いた開きは香ばしく、ごはんが進みます。小鉢に亀の手まで添えられていました。ようやく椅子に落ち着いて、島の海をまるごといただくような昼ごはんです。
食後は雨の安房を少し歩きました。町の一角には「世界自然遺産 屋久島」と刻まれた石碑。平成五年十二月登録の文字を見て、この島でこれから過ごすことが、少し誇らしく感じられます。
海のほうへ足をのばすと、安房川の河口が雨に煙っていました。濡れたコンクリートの道がしっとり光り、対岸の集落はうっすらとかすんでいます。

民宿の部屋に、スーパーの夕食を持ち帰る
今夜の宿は、安房の町なかにある「民宿とまり」。絨毯にちゃぶ台、押し入れには布団という、昔ながらの和室です。長い移動のあとに荷物を下ろすと、そのつくりにほっとしました。

夕方は傘をさして「Aコープ安房店」へ。山を背にした大きな平屋と、雨に濡れた広い駐車場。地元ナンバーの車が並ぶ店の入口から、島の暮らしをのぞいてみます。

惣菜コーナーで選んだのは、お寿司、煮物、串に刺さった揚げ物。かごしま緑茶とゆずジュースも買い込みました。

宿へ戻り、ちゃぶ台で広げるささやかな夕食。観光地のごちそうとはまた違う、その土地のスーパーで買ったものをいただく時間です。こうして部屋に落ち着いて、ようやく「屋久島に来たな」という実感が湧きました。
翌日は島の南、平内のコワーキングスペースへ。空港で広げた地図の続きは、朝の路線バスから始まります。
屋久島に到着する日の宿と交通メモ
初日は屋久島空港から路線バスで安房へ向かい、「民宿とまり」に泊まりました。この旅では翌々日にレンタカーも利用しています。滞在全体の宿と交通を、到着・出発地点に合わせて考えてみてください。
- 島で過ごした4日間
1日目:屋久島空港に到着し、安房で食事と町歩き。 2日目:サウスビレッジのコワーキングで仕事。 3日目:レンタカーでヤクスギランドと海辺の温泉へ。 4日目:安房から宮之浦港へ移動し、高速船で鹿児島へ。
- 宿を選ぶときは到着・出発地点と照らし合わせる
この旅行では初日に安房の「民宿とまり」、2・3日目に「料理宿鱗屋」に泊まりました。宿を探す際は、空港や港からの移動、食事の有無、チェックイン時刻を確認すると、滞在中の予定を組みやすくなります。
- ヤクスギランドへは車とバスの両方を検討
今回はレンタカーで森と海辺の温泉を回りました。ヤクスギランドには紀元杉線のバス停もあり、車以外でも向かえます。バスを使う場合は最新の往復時刻を確認し、歩くコースと帰りの便に合わせて予定を立ててください。
屋久島町のヤクスギランド案内- 150分コースは登山の装備で
歩いた150分コースでは、木の根や岩が続く道に入りました。環境省の案内でも、十分な体力と登山装備、携帯トイレが必要とされています。コース名の時間だけで予定を詰めず、休憩や天候も考えて選びたいところです。
環境省・ヤクスギランド150分コース- レンタカーは受取・返却場所まで確認
予約時には、到着する空港・港と受取場所、出発する港と返却場所を照らし合わせてください。今回のように飛行機で入り船で出る行程では、送迎の有無や返却後の移動も確認しておくと安心です。
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