
大阪というと、道頓堀やUSJが思い浮かぶかもしれません。でもこの日は、思いきって南へ。
南河内・河南町の高原に広がる「ワールド牧場」で、朝から動物たちとたっぷり過ごした一日です。
名物のすき焼きでお腹を満たし、夜は梅田まで戻って夜空に咲く大花火まで。大阪の「南」と「キタ」を欲ばりに味わった一日を振り返ります。
大阪市街から南へ、山あいの道をのぼった先。ぽっかり開けた高原に、ワールド牧場はあります。
ゲートをくぐってすぐ、カラフルな三角屋根の小屋の前で、真っ白なポニーがちょこんと乗馬台に立って出迎えてくれました。
青みがかった屋根、赤い尖塔、紫の小屋。おとぎ話のような色づかいに、入った瞬間から気分が上がります。
動物にあいさつする前に、まずはお昼。場内の食堂で、名物のすき焼き(¥1,800)をいただきました。
カセットコンロにのった黒い鉄鍋、こんもり盛られた霜降りの牛肉、白菜と春菊、そして生卵がひとつ。
甘辛い割り下で煮えた肉を溶き卵にくぐらせると、口の中でとろり。木のテーブルが並ぶ素朴な食堂で、高原の空気を肴に箸が進みました。
お腹が落ち着いたら、いよいよふれあいタイム。入園とふれあいの体験料は、うれしいことに¥900です。
かごに入った茶白のモルモットを膝にのせると、思いのほかずっしり。あたたかくて、ふわふわで、鼻先をひくひくさせる姿に、思わず笑みがこぼれます。
飼育エリアには「とろ」「ハーシーズビー」「ぴーす」と手書きの名前札が並び、それぞれの誕生日まで書かれていました。
牧草をはむ小さな音、おがくずのやわらかな匂い。にぎやかな小さい命に囲まれて、時間を忘れます。
隣のスペースには、まるまると太ったミニブタ。鼻をくんくんさせながら、おがくずの上をのっそり歩きます。ピンク色の体に、つぶらな瞳がなんとも愛嬌たっぷり。
大きな乳牛も、柵越しにぬっと顔を出してくれました。白黒のホルスタイン、黄色い耳標、水飲み場に長い舌をのばす仕草。
「ひまわりしぼり」と書かれた看板に、ここで搾った牛乳が名物なのだと知ります。次はソフトクリームも食べてみたい。
牧場のいちばん高いところへ。黄色い菊の花が斜面を彩る展望デッキからは、大阪平野がどこまでも見渡せました。
足元には牧草地、その先に住宅地と田畑、遠くにはかすむ街並みとビル群。秋のやわらかな日差しの下、丘を渡る風が気持ちいい。
日が暮れたら、電車で梅田まで戻ります。
高層ビルが立ち並ぶ街の上、夜空にぽっと大きな赤い花火が咲きました。ビル群の黒いシルエットと、その向こうで開く大玉。
都会の夜景と花火を一度に楽しめる、なんとも贅沢な眺めでした。動物にまみれた昼と、光に見とれた夜。
南河内の高原牧場から、梅田の夜空まで。大阪の「南」と「キタ」をいっぺんに味わった、欲ばりな一日でした。
こんな一日も、旅の記録としてブログに残しておくと、また来たくなる場所がひとつ、またひとつと増えていきます。