
餃子を食べて、町の湯で二時間|野方から西池袋へ、東京の初日
東京に来て、昼下がりの町の温泉で二時間。
せっかくの旅先で何もしない時間は、思いのほかぜいたくでした。羽根つき餃子を食べたあと、ゆっくり湯につかり、夜はインドカレーへ。2026年3月14日、金沢から新幹線で向かった東京の初日は、名所を急いでめぐるより、町のごはんと湯で過ごしました。
野方餃子で、羽根をぱりっと割る
東京駅から電車を乗り継ぎ、中野区の「野方餃子」へ。木のテーブルが落ち着く、町の食堂のようなたたずまいでした。
運ばれてきた焼き餃子は六つ。こんがりきつね色に焼けた餃子のまわりに、薄い羽根が大きく広がっています。羽根でつながった一皿は、一枚の花のようでした。
ひとつ持ち上げると、隣の羽根までぱりっと割れる音がします。皮はもっちり、羽根の縁はカリッと香ばしい。同じ餃子のなかで、二つの食感を楽しめました。
餡をほおばって、ごはんをかき込む。つやのあるごはんに、なめこと三つ葉の味噌汁、紅生姜がついた定食は1,078円でした。長い移動の疲れが、ふっとほどける昼食です。
湯のマークの下で、ゆっくり休む
お腹が落ち着いたら、町の温泉へ立ち寄りました。コンクリートの壁に、ゆの字をかたどった大きなマーク。看板には「天然温泉 久松湯」と書かれていました。

入浴は1,000円。昼下がりの空いた湯にゆっくりつかっていたら、気づけば二時間が過ぎていました。
こぢんまりとした館内には、地元の常連さんがちらほら。観光の合間の休憩というより、その町の暮らしに、すっと混ぜてもらったような時間です。
予定を詰めず、湯につかって過ごす。旅先でこそ、何もしない時間がぜいたくに感じます。すっかり体がほぐれてから、次の街へ向かいました。
西池袋のアグニで、ナンと二つのカレー
椎名町駅を経て、日が暮れたころ、西池袋の「アグニ」へ入りました。夕食は、ナンと二種のカレーのターリーです。
大きく焼き上がったナンの隣に、緑色のほうれん草のサグと、まろやかなバターチキン系のカレー。サフランライスとサラダも添えられ、丸い盆の上がにぎやかでした。

ナンをちぎって、とろりとしたカレーをすくいます。スパイスの香りがふわりと立ちのぼりました。一つの盆に二つのカレーがあるので、ナンと合わせながら食べ進められます。食事は1,840円でした。
お昼の餃子から、二時間の湯、そして夜のカレーへ。東京の「ふだん着」のような一日を過ごしました。翌日は新宿御苑を歩き、また中野へ向かいます。
※本文の金額は、2026年3月14日の訪問時のものです。




