
金沢から車で南へおよそ40分。雪をかぶった加賀・山代温泉へ、冬の日帰りさんぽに出かけました。
しんと静まった雪の温泉街を歩き、旅館でセルフの抹茶を点て、青いカフェでスパイスカレーを頬張る。
体の芯まで冷える日に、あたたかい湯の街でほどけた一日です。
まず迎えてくれたのは、しんしんと雪の積もった温泉街の通り。
生垣には透きとおったつららがびっしりと下がり、街灯と古い商家が雪化粧をしています。
車の通りも少なく、雪を踏むきゅっという音だけが響く、静かな冬の温泉街でした。
山代温泉は、開湯1300年とも伝わる加賀の古湯。九谷焼や北大路魯山人ゆかりの地としても知られています。
湯けむりの匂いがほんのり漂い、雪のなかにレトロな商店の看板がぽつぽつと見えました。歩くだけで心がほどけていきます。
立ち寄った旅館では、畳の和室でセルフのお抹茶体験ができました。
鉄釜でしゅんしゅんと湯を沸かし、置いてある動画を見ながら、思いきって茶筅を振ります。
うまく泡立つと、ふわりときめ細かい抹茶のでき上がり。ほろ苦い一杯が、冷えた指先まで温めてくれました。
好きな場所でいただける気軽さも、肩肘張らずに楽しめてうれしいところでした。
温泉街の一角、雪をかぶった青い板壁のカフェにも立ち寄りました。
OPENの丸い看板と、軒先のストライプのオーニング。雪景色のなかで、そこだけ絵本のような可愛らしさです。
いただいたのは、じっくり煮込んだスパイスカレー。
スパイスの香りがふわっと立ちのぼり、ほろりと崩れる鶏肉と、まろやかな卵がのっています。ディルを散らしたご飯と福神漬けの彩りも楽しい一皿でした。
冷えた体に、スパイスの熱がじんわりとしみわたりました。
雪の温泉街、旅館の抹茶、青いカフェのカレー。加賀・山代温泉で過ごした、あたたかな冬の日帰り旅でした。
前日の金沢市内グルメと合わせて、北陸の冬の食と情景を、地元から欲ばりに巡った二日間になりました。