
真冬の北海道へ、雪まつりを目当てに飛んだ二泊三日。
初日は金沢を朝に発ち、特急と飛行機を乗り継いで、夜の札幌に滑り込みました。
羊肉で乾杯して、大通の灯にとけこんで、すすきのの氷をのぞく。移動と祭りがひとつながりになった、長い一日のはじまりです。
じつはこの日、当初は地元の小松空港から新千歳へ、まっすぐ飛ぶ予定でした。
ところが当日になって、まさかの運休。出発前から、北海道へのルートを一から組み直すことになりました。
そこで選んだのが、金沢から特急で大阪へ出て、伊丹空港から飛ぶという大まわりの経路です。
スタートは金沢駅。9時すぎの特急に乗り込み、まずは南の大阪を目指します。
座席のポケットには「西Navi」。膝の上のバックパックを抱え直すと、ようやく旅のスイッチが入りました。
大阪(伊丹)空港での乗り継ぎ時間には、名物のたこ焼き「くくる」をひと箱。かつお節がふわりと躍る熱々を頬張って、フライトまでの腹ごしらえです。
そこからはANAで一気に北海道へ。窓の外が白い大地に変わるころには、空気の冷たさまで変わった気がしました。
予定外の大まわりでしたが、おかげで道中のたこ焼きにもありつけました。旅は何が起こるか分かりません。
新千歳から札幌の中心部に着いたのは、すっかり日が落ちたあと。雪に反射した街明かりが、夜なのにやけに明るいのが北国らしさです。
まずは腹ごしらえ。すすきの近くの「ラムハウス ケケレ(QUE QUERE)」へ飛び込みました。
炭火の上にのった丸いジンギスカン鍋。まずは生ラムの一皿と、一番搾りのジョッキで乾杯です。
鍋のてっぺんで羊肉を転がし、ふちにはもやし、キャベツ、かぼちゃ、いんげんをどっさり。
肉の脂が野菜にしみて、もやしがしんなりするころが食べごろ。クセはほとんどなく、甘い脂の香りだけが残ります。
冷えた体に羊肉とビール。北海道の夜は、この一鍋で一気に温まりました。
おなかが満たされたら、いよいよ大通公園へ。冬の札幌といえば、やっぱりさっぽろ雪まつりです。
並木は紫やピンクの光をまとい、雪をかぶった歩道の先に、奥の時計台がぽつんと浮かんでいました。
会場を進むと、見上げるほどの雪像がいくつも。ライトに照らされた白い造形のむこうで、さっぽろテレビ塔がオレンジに光っています。
かたまった雪を踏みしめる足音と、行き交う人の白い息。寒さも込みで「冬の祭り」でした。
大通から少し南へ歩くと、すすきの会場の「ICE WORLD」。
こちらは雪ではなく氷の世界です。「白い恋人」やサッポロビールの星を閉じ込めた氷像が、内側からの光でひんやりと輝いていました。
透き通った氷の表面に街のネオンが映り込んで、見ているこちらまで凍りそうな美しさ。
移動で始まり、羊肉と祭りで暮れた札幌の初日。明日は街を離れ、氷の祭りが待つ支笏湖へ向かいます。