
二日目は街を離れて、千歳から支笏湖へ。
目当ては、湖畔を氷の彫刻で埋め尽くす「氷濤(ひょうとう)まつり」。そして夜は、湖のほとりの秘湯に泊まります。
白と青だけでできた一日を、ゆっくり歩いてきました。
朝は千歳の街から。除雪された雪が歩道の脇にうずたかく積もり、空は気持ちよく晴れていました。
そこから山あいへ車を走らせること小一時間。木立のあいだに、ぽっかりと支笏湖が開けます。
湖畔に出ると、赤い山線鉄橋のむこうに、雪をかぶった恵庭岳がどんと構えていました。到着しただけで、もう絵になる場所です。
会場に入ると、見上げるほどの氷のオブジェがいくつも立ち並んでいました。
支笏湖の水を吹き付けて少しずつ凍らせたという氷塔は、表面がつららで覆われ、内側から青や緑の光がにじみます。
くぐれるほどの大きな氷のドームもあって、内側は青や緑のライトでひんやりと照らされ、まるで深い森の奥に迷い込んだよう。
触れるとぴりっと冷たいのに、見ているとどこか温かい。自然の水と寒さだけでつくる、北国ならではの祭りでした。
祭りの会場から少し歩くと、支笏湖から流れ出す千歳川の源流に出ます。
雪の白い岸にはさまれて、川面だけが吸い込まれそうな青緑色。日本でも有数の透明度を誇る「支笏湖ブルー」です。
真冬でも凍らずに澄みわたる水を見ていると、寒さを忘れてしばらく立ち止まってしまいました。
日が傾いたら、今夜の宿「丸駒温泉旅館」へ。湖畔にぽつんと建つ、日本秘湯を守る会の一軒です。
通された和室は、障子ごしのやわらかい光と畳の匂い。布団が二組のべられ、それだけで体がほどけていきます。
夕食は、ことこと煮える小鍋が主役。ねぎ、白菜、しめじ、かぼちゃに、ふっくらした鶏が湯気を立てます。
湖底から自然に湧くという露天風呂で冷えをほどき、氷の祭りで始まった一日を、温泉で静かに閉じました。